東京から広島へ。
環境が変わり、友達もゼロの状態から始まったH選手の新しい挑戦。
「サッカーが好き」――その気持ちひとつで、一歩ずつ前に進みました。
最初はボールも思うように扱えず、試合では悔しい思いばかり。
それでも、彼はノートに気づきを書き、毎日の自主練を欠かしませんでした。
その積み重ねが、やがて“憧れの舞台”シーガル広島セレクション合格という結果へとつながります。
本記事では、そんなH選手の成長ストーリーを通して、
「努力を楽しむ子どもがどう育つのか」
「家庭での関わりが子どもの成長にどう影響するのか」
を、保護者の皆さまに感じていただける内容になっています。
“できない自分”から始まる、本当の成長物語。
一人の少年が、自分の力で未来を切り拓いていく姿をぜひご覧ください。
取材対象:H選手(小学6年生)
聞き手:山根コーチ(サッカーステーション)
この記事の目次
はじめに:東京から広島へ。“新しい挑戦”の始まり

コーチ:「今日はよろしくね!ズームでのインタビューは初めて?」
H選手:「いえ、英語の授業でやったことあります!」
コーチ:「それなら安心だね。今日はサッカーのこと、いろいろ聞かせてもらうよ。」
東京から広島へ引っ越してきたH選手。
知らない土地で、まず始めたのは「自分に合うサッカースクール探し」でした。
お兄さんの友人のお父さんにおすすめを聞いて、今のスクールに体験参加。
そこから彼のサッカー人生が動き出します。
「できなかった自分」からのスタート

コーチ:「サッカーを始めた頃の自分って、どんな感じだった?」
H選手:「ボールキープもできないし、キックも弱くて。1対1ではタイミングがわからなくて、すぐ取られてました。」
最初は上手くいかないことばかり。
でも、サッカーを「好き」という気持ちはずっと変わらなかった。
H選手:「小さい頃からお父さんとパスしてて、ボールを止めるのが好きでした。」
“トラップ”へのこだわり。
この感覚的な「好き」が、のちにH選手の武器になります。
広島での出会いが生んだ変化

広島に来てから、最初に入ったチームでサッカーの基礎を学びました。
その後、交流試合を通して出会った選手たちに大きな刺激を受けます。
H選手:「小さいのにすごく上手い子がいて、“自分ももっと上手くなりたい”って思いました。」
その経験が“挑戦する気持ち”を育て、彼の行動を変えていきました。
やがてチーム活動を一度休止し、スクール中心で自分を磨く時間を選択。
そして、鷗州(おうしゅう)サッカースクールに通い始め、上位クラスのトップジュニアへと昇格します。
そこから、憧れのシーガル広島セレクションに挑戦しました。
シーガルセレクション――緊張の中で掴んだ感覚

コーチ:「セレクション、本番はどんな雰囲気だった?」
H選手:「緊張したけど楽しかったです。」
H選手:「上手い子たちばかりだったけど、日々の自主練の積み重ねが自信につながり、セレクションでは力を出し切ることができたと思います」
技術の変化――「相手をずらして抜く」ようになった

コーチ:「この1年で一番変わったところは?」
H選手:「相手を“ずらして抜ける”ようになったことです。」
以前はまっすぐ突っ込んでボールを取られていたプレー。
今では、相手の動きを見て駆け引きできるようになりました。
H選手:「相手が右に動いたら、自分は左へ行く…って感じで、考えながらドリブルしてます。」
さらに、守備面でも大きな変化が。
H選手:「相手に早くプレッシャーをかけて、ボールを取れると気持ちいいです。」
“技術”と“意識”の両方が少しずつ噛み合い、プレーの幅が広がってきました。
サッカーノート――「書く」ことで成長が加速する

コーチ:「最近ノート、めっちゃ書いてるよね?」
H選手:「はい。練習が終わったら、お風呂のあとに書いてます。」
練習内容や気づきを自分の言葉でまとめる“サッカーノート”。
コーチのコメントが返ってくるのも、続けられる理由のひとつ。
H選手:「アドバイスがもらえるのが嬉しいです。読んで“次はこうしてみよう”って思えるから。」
お母さんも移動中にノートを読むそう。
「がんばってるね」と声をかけられるたびに、モチベーションが上がると話します。
努力が“家族の会話”になる――これも成長のひとつの形です。
自主練のルーティン――“行く”を決めてから成長が始まる

コーチ:「自主練はどんな感じでやってるの?」
H選手:「近くの公園でやってます。行きたくない日もあるけど、行ったらやっぱり楽しいです。」
H選手の自主練ルーティン(約45分)
- ストレッチ
- ラダー(フットワーク)
- コーンドリル(インアウト/方向転換)
- アジリティステップ
- リフティング(右・左・両足)
- 技トレ(動画などを参考に更新)
H選手:「動画で見た練習を試したり、最後は近所の高学年の人たちと試合してます。」
“とにかく行く”という習慣が、努力を日常に変えました。
技術の深掘り――「脱力」は息から始まる

コーチ:「最近の悩みとかある?」
H選手:「トラップのときに力が入っちゃうんです。」
コーチ:「じゃあ、息を“ふっ”と吐いてごらん。肩が落ちるでしょ? その状態が“脱力”なんだよ。」
H選手:「あ、ほんとだ!」
コーチ:「呼吸で体の重さを下に落とすと、動きが軽くなるんだよ。」
小学生ながら、自分の体を意識しながら技術を磨く姿勢。
感覚的なアドバイスをすぐに実践する柔軟さも、彼の大きな武器です。
これからの目標――“続ける”という決意

コーチ:「次の目標は?」
H選手:「4年生になったら、レギュラーになりたいです。中学生になるまで、3年間通い続けたいです!」
夢はさらに先を見据えています。
高校サッカーの全国大会を見て「流通経済大柏みたいな強豪校に行きたい」とも話すH選手。
「まずは今の環境で、試合に出て勝ちたい。」
小さな一歩を大切にする姿勢が、未来への扉を開いています。
後輩たちへメッセージ

H選手:「できないことがあっても、やめない。書いて、考えて、またやる。それを続けてるだけです。」
サッカーを通して身につけた“続ける力”。
それは、誰かに勝つためだけでなく、
自分に負けないための力でもあります。
まとめ
小さな一歩の積み重ねが、大きな成長を生む。
H選手の姿は、そのことを改めて教えてくれます。
うまくいかない時も、書いて、考えて、また挑戦する。
その“続ける力”が、未来を形づくる本当の才能なのかもしれません。
努力は決して派手ではないけれど、確実に人を変えていく。
これからも彼のように、サッカーを通して「自分を信じて進む子どもたち」を
私たちは全力で応援していきます。







