「うまくなりたい」という気持ちを信じ、毎日コツコツと練習を続けたT選手。
股関節のケガを乗り越え、サンフレッチェのセレクションに挑戦し、見事合格を掴みました。
その裏には、夜9時半からの体幹トレーニング、父との自主練、そして仲間たちとの切磋琢磨がありました。
今回は、シーガル広島で育ったT選手が語る「努力を続ける力」と「支えてくれた家族・環境」についてお届けします。
取材対象:T選手(小学6年生)
聞き手:山根コーチ(サッカーステーション)
久しぶりの再会と、成長した姿

山根コーチ: 久しぶりだね、元気にしてた?
T選手:「はい!怪我も治って、また練習を始めました!」
そう笑うT選手は、股関節の剥離という長期離脱を乗り越えたばかり。
T選手:「自主練のときにロングキックを蹴ったら、後ろに引きすぎて…それで剥がれちゃって。でももう大丈夫です!」
山根コーチ:あのとき膝もやってたよね。
T選手:「はい。膝にヒビが入って。でもそれも完治しました!」
怪我が多かった一年を振り返りながらも、声は明るい。
T選手:「今はシーガル広島の練習に行きながら、サンフレッチェ工大高の活動にも参加しています。忙しいけど、サッカーができるのが楽しいです!」
サッカー塾で掴んだ“挑戦する気持ち”

山根コーチ: サッカー塾に通おうと思った理由は?
T選手:「シュート意識を高めたかったんです。あと、後ろからのキックをもっと上手くしたくて」
T選手はディフェンス(バック)の選手。
でも、意外にも「シュートが好き」だと笑う。
T選手:「後ろからでもゴールを狙えたらかっこいいなって思って(笑)」
山根コーチ:シュートクラスに通って、どんな変化があった?
T選手:「大事な場面で決められるようになったし、狙う意識が高くなりました!」
普段のチーム練習ではシュート練習だけを集中的にできる機会は少ない。
だからこそ、サッカー塾は「自分を磨く特別な時間」になっている。
練習を“習慣”に変えた努力

山根コーチ:1週間のスケジュール、かなりハードじゃない?
T選手:「そうですね。でも慣れました!」
T選手は笑うが、その裏には相当の努力がある。
- 月曜:体幹教室
- 火・木曜:チーム練習(対人・ビルドアップ)
- 水曜:お父さんと自主練(キック・ドリブル)
- 土曜:試合またはクロス・シュート練習
- 日曜:休養または調整
T選手:「練習後でも夜9時半から体幹トレーニングをします。プランク1分、腹筋30回、スクワット50回を毎日やってます!」
山根コーチ:すごいな…。お父さんとの自主練はいつから?
T選手:「5年くらい前からです。毎週水曜は“父とサッカーの日”って感じです」
山根コーチ: いい習慣だね。
T選手:「お父さんがボールを出してくれるんです。1時間ずっとキック練習してます」
体幹を鍛えるようになってから、プレーにも変化が出た。
T選手:「ぶつかり合っても倒れにくくなったし、キックの安定感が上がりました。体幹って本当に大事です!」
山根コーチ:「“練習をやる”じゃなくて、“やらないと気持ち悪い”と言えるようになったのが成長。
自分の中に“習慣”ができた瞬間ですね。」
セレクションで見せた“自分らしさ”

山根コーチ:サンフレッチェのセレクションを受けようと思ったのはいつ?
T選手:「5年生くらいです。チーム内の選手が受かったのを聞いて、“自分も行きたい!”って思いました」
セレクションは3段階。
一次は運動能力テスト+試合、二次は8人制、三次は11人制。
T選手:「一次は緊張して全然動けなかったけど、二次三次で自分のプレーを出せました!」
山根コーチ:どんな学びがあった?
T選手:「知らない人とどう連携を取るかが大事だと感じました。一次のときは声が出せなくて…。でも二次からは意識して話すようにしたら、うまくいったんです!」
T選手は普段、人見知りな一面もある。
でもピッチに立つと、誰よりも積極的に仲間に声をかけるタイプだ。
T選手:「サッカーになると自然に話せるようになります(笑)」
仲間がくれた刺激と成長

山根コーチ:印象に残っている選手は?
T選手:「Rくんです。ドリブルがめちゃくちゃ上手くて、見てて“うわ、すげぇ…”って思いました」
シーガル広島では、技術の高い仲間と切磋琢磨する日々。
T選手:「上手い選手と対峙するのは緊張するけど、楽しいです!試合で再会したとき、成長した姿を見せたいなって思います」
合格、そして新たな目標へ

山根コーチ:合格した瞬間の気持ちは?
T選手:「びっくりしたけど、嬉しかったです。1次セレクションは緊張して萎縮してしまって思うようにいかなかったけど、2次と3次は自分の力を出し切れました!」
T選手:「3次の時はチームでやっている時よりも良いプレーができた感覚があって、受かる自信はありました」
山根コーチ:「ちゃんと努力してたし、受かるべくして受かったんだね」
山根コーチ:中学での目標は?
T選手:「1年目は11人制に慣れて、最後まで走りきれる体を作る。
2年では上の学年の試合に出て、3年で全国制覇を目指します!」
目を輝かせながら語るT選手。その表情には、自信と希望が溢れていた。
後輩たちへ伝えたいこと

山根コーチ:これからセレクションを受ける後輩たちにメッセージをお願いします。
T選手:「コーチの言ったことを理解して、自分で試してみてください。それから、自主練と反復練習を続ければ、絶対に上達します!」
まっすぐな言葉に、積み重ねた日々の重みがにじむ。
コーチも思わず頷きながら、こう話す。
山根コーチ:「T選手のように、自分で考えて行動できる子は強い。僕ら大人にできるのは、“挑戦を止めない環境”を作ることだと思うよ。」
まとめ
T選手の成長を支えてきたのは、日々の努力だけではない。
「寒い夜でも付き合ってくれるお父さん」「温かく見守る家族」「声をかけてくれるコーチ」。
そのすべてが、彼の挑戦を後押ししてきた。
サッカーは上手くなることだけがゴールではない。
努力を“続ける力”を育てる場所でもある。
T選手のように、どんな状況でも前を向き、
自分の成長を楽しめる選手が、これからの未来をつくっていくのだろう。








