【消えた役割】サッカーのリベロとは?役割・必要とされる能力・消えた理由などを徹底解説

今回は、サッカーのリベロについて解説していきます。リベロとは、ディフェンスラインに位置しながらも、縦横無尽にピッチ上でボールに関わり続ける選手のことです。現代では、聞き馴染みが無くなってきたリベロという役割ですが、1990年代ごろの強豪チームには欠かせない存在でした。2000年代に入ると、世界のサッカーレベルも高くなってきたことから、各ポジションに求められる役割が多様となり、リベロを採用するチームも減ってきました。そこで、今回はリベロについて解説していきます。『リベロって聞いたことあるけどよく分からない。』という人は是非参考にしてみて下さい。

リベロについて

まずは、リベロについて解説していきましょう。

リベロとは?

イタリア語で自由な人という意味があります。

現代サッカーのポジションで表すとセンターバックになります。

70年代のサッカー戦術では、攻撃と守備の担当がはっきり決められていました。そのため、守備の選手が攻撃に関わることはありませんでした。

しかし、西ドイツのベッケンバウアー選手が、最後尾よりパスを繋ぎ、攻撃に参加してシュートまで打つという、当時の常識を覆すようなプレーをしたことからリベロというポジションが確率されました。

リベロを採用するフォーメーション

リベロを採用するフォーメーションの場合は、3バックが基本になります。リベロは、3バックの中央に位置して、守備の時は残りの2バックが相手FWにマークにつきカバーリングに徹します。攻撃の時は、残りの2バックに守備を任せて攻撃に参加します。しかし、現在は試合展開が早くなってきたことから、DFに求められる役割が増えてきたのでリベロを採用するチームは減ってきています。

リベロに必要な能力

リベロに必要とされる能力について解説します。

テクニック

ボールに関わることが多いので、ボールを失わないようにボールを自由に扱えるテクニックが求められます。ディフェンスラインから攻撃参加するため、上手くボールを保持しながら前線へ攻め上がりましょう。

危機察知能力

リベロは相手の動きによって生まれたスペースを埋めたり、味方のカバーリングが求められま。そのため、素早く危険な場所を察知してポジショニングを取れる能力が必要です。

なぜリベロは採用されなくなったのか?

今は信じられないと思いますが一昔前のサッカーはマンツーマンが主流でし一人一人の役割がはっきりしていました。マンツーマンをすることで起きる事はスペースが生まれてしまう事です。このデメリットであるスペースを埋めることがリベロの最も重要視された役割でした。ですがこのデメリットを解消するべく連携してスペースを埋めて守るゾーンディフェンスが生まれました。このゾーンディフェンスが採用されたことによって’’カバーリング’’が大きく必要とされなくなり徐々に採用されなくなり希少なポジションとなりました。

ゾーンディフェンスが採用

今は信じられないと思いますが一昔前のサッカーはマンツーマンが主流でし一人一人の役割がはっきりしていました。マンツーマンをすることで起きる事はスペースが生まれてしまう事です。このデメリットであるスペースを埋めることがリベロの最も重要視された役割でした。

ですがこのデメリットを解消するべく連携してスペースを埋めて守るゾーンディフェンスが生まれました。このゾーンディフェンスが採用されたことによって’’カバーリング’’が大きく必要とされなくなり徐々に採用されなくなり希少なポジションとなりました。

展開スピード変化

現代サッカーは昔に比べ展開スピードが早くなっています。

最前線から最後尾まで攻守を行っていたリベロのスピードやカバーが現代サッカーのスピードに追いつけなくなってしまったのも要因です。

長く強く戦う為に重きを置かない

リベロが中心になっている場合は基本的にフォーメーションはリベロに重きを置きます。

リベロに重きを置くことで起きる要因は「欠場・体力切れをしたら戦えない」です。

そのようなギャンブル的な要素よりもしっかりと全体に重きを置いた選手の育成や戦い方をする方が長く戦えます。このような観点も消えた原因の1つです。

世界で有名なリベロの選手

世界でも有名なリベロの選手を紹介します。

フランツ・ベッケンバウアー

西ドイツ代表(現在のドイツ代表)で、リベロを確立させた選手です。守備にも攻撃にも参加し、味方を鼓舞する姿やピッチを縦横無尽に駆け回る姿と神聖ローマ皇帝である、フランツ2世と同じファーストネームであったことからドイツの皇帝と称されていました。

フランコ・バレージ

イタリア代表で、1980年代から1990年代のACミランでキャプテンを務めた選手です。伝説のリベロと称され、ACミランの背番号6番は永久欠番とされています。

ルート・フリット

オランダ代表で、マルコ・ファンバステン、フランク・ライカールトとならびオランダトリオと呼ばれた1人です。スピードとテクニックを兼ね備え、巧みな技術でボールを扱うことからエンターテイメントなサッカーを展開させて人気を集めていました。また、守備でも強靭なフィジカルでと卓越したインターセプトで相手の攻撃を食い止め、1987年にはバロンドールにも輝いています。

ルシオ

こちらはブラジルの皇帝。

ブラジルの守備の要で対人の強さは異次元。守備に定評はありますが足元の技術もピカイチ。攻撃面ではドリブル技術が特に優れていた為、ブラジルの攻撃の要ともなりました。

クーマン

オランダ代表でとてつもなく速いミドルシュートを持つ世界屈指のリベロ

とてつもなく速い…何kmだと思いますか?

なんと…150km!!本当ですかと疑いたくなるような野球ボールのような速さ。

キック能力の高さ。戦術理解度・統率力に優れた選手でオランダ代表も勤めた名選手です。

フィゲロア

チリ代表で世界屈指のセンターバックと呼ばれた世界最高峰のリベロ

ボールを奪う奪取能力から攻撃までハイレベルなプレーを繰り広げ南米の名門インテルナシオナルを3年連続優勝に導いた伝説。

ザマー

動き出しの巧さのレベルが異次元のドイツ代表のバロンドーラー。

フォアリベロと呼ばれるディフェンスでビルドアップしながら最前線まで顔を出すシャドウストライカーのようなポジションから攻撃を牽引し世界一の称号バロンドールを受賞する活躍を見せました。

マテウス

ドイツ代表の世界屈指のリベロで異名はエースキラー。

強靭なメンタルでドイツのゲルマン魂と言われる由来となった選手です。

ボール奪取能力や奪ってからのフィード、ドリブル突破。攻守ともに全てが最高レベル。

特にシュート力は異次元で世界から恐れられていました。

全てにおいて最強と言えるリベロです。

バサレア

アルゼンチンの皇帝と呼ばれた世界屈指のリベロ。

あのマラドーナと共にW杯を戦い共に優勝をもたらしました。

屈強なメンタル・対人の強さ・強力なミドルシュートを駆使し歴史に残る成績を残しました。

まとめ

今回は、リベロについて解説させていただきました。1990年代に入り、ベッケンバウアーにより確率されたリベロというポジションですが、現代サッカーでは採用されているチームが少なくなっています。しかし、近年でもリベロが無くなったわけではありません。

2017年~2018年シーズンにはブンデスリーグに所属していた長谷部選手がその役割を担っていました。また、小学生年代の試合でも3バックの中央を担う選手には、守備も攻撃も関わるような役割が与えられることが多いです。

リベロには高度な技術と優れた思考力と強靭なフィジカルが必要だということが代表的なリベロの選手達を見ていて感じるところです。
リベロをこなせる選手というのは、非常に高いレベルのポテンシャルが求められるようですね。

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この記事を書いた人

山根 慶大

Soccer Station代表の山根慶大です 現在は、サッカーステーション広島の『サッカー塾』でコーチをしており、これまで1000人以上の子供達を育成してきました。
パスやトラップなど、サッカーに必要な技術が発揮できない原因を個別で分析し、その選手の個性に応じて指導を行っております。


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