【予防できる】サッカー成長期で起こる足の障害の原因と予防対策方法を解説

サッカーステーション代表コーチの山根慶大です。現在サッカースクールやYoutube、Instagramなどで指導・発信しており、日々みなさんが抱くサッカーでの疑問や質問などにお答えしながら、誰もがサッカーを楽しめるようサポートしております。

今回はサッカーをしている子供が頻繁に起こる足の障害の原因と改善方法について解説していきます。誰もが通ると言われる成長期に起こるオスグッドやシーバー病は実は予防が出来るんです。皆さんのサッカーライフが怪我で止まらないよう原因だけでなくケアの方法もお伝えします。是非最後まで見てみて下さい。

サッカーする子供が成長期に起こるスポーツ障害とは?

サッカーをする子供たちが成長期に遭遇しやすいスポーツ障害は、主に過度のトレーニングや不適切な体の使い方に起因します。成長期の子供たちは骨の成長が軟骨に依存しているため、過度なストレスが膝や踵(かかと)に障害を引き起こす可能性があります。

  1. オスグッド・シュラッター病: 膝の下、脛骨の突起部分に痛みを感じる症状。ジャンプや走る動作が原因で、膝の前部に過度の負荷がかかることで発症します。
  2. シーバー病: 踵の骨に炎症が生じる障害で、特にアキレス腱が付着する部分に痛みが現れます。急激な成長期に多く見られ、ジャンプや急停止などの動作が痛みを引き起こす原因になります。
  3. 肉離れ: 筋肉の過度な使用や急激な動きから生じる筋肉の損傷。サッカーでは特に太ももの後ろ部分(ハムストリングス)に見られます。
  4. ジョーンズ骨折:足の小指の根元近く、第5中足骨の末端部分に生じる特定のタイプの骨折です。この骨折は、不安定で治癒が困難なことが特徴で、足をひねったり、不適切な着地をしたりしたときに発生します。ジョーンズ骨折は、足の外側に激しい痛み、腫れ、時には歩行困難を引き起こすことがあります。

これらの障害を予防するには、適切なウォームアップ、ストレッチング、適切なトレーニングプログラムの実施が重要です。また、子供たちが自分の体に無理な負担をかけ過ぎないように体の動きなども指導することが大切です。成長期の子供には、休養を十分に取ることもスポーツ障害を予防する上で欠かせません。

スポーツ障害を防ぐリカバリー方法とは?

成長期の子どもたちがサッカーをする際に遭遇しやすい障害を防ぐためのリカバリー方法は、適切な休息、栄養、運動後のケアに重点を置くことです。
運動後のリカバリーは、パフォーマンスの向上と怪我の予防に不可欠です。特に、運動によって特に負担がかかる部位のケアは重要です。ここでは、運動後のリカバリーに役立つ方法を紹介します。以下の方法が効果的です。

  1. 適切なウォームアップとクールダウン: 活動前後の適切なウォームアップとクールダウンは、筋肉の柔軟性を高め、怪我のリスクを減少させます。
  2. 十分な休息: 成長期の子どもたちは、適切な休息を取ることで身体が回復し、次の活動に備えられます。十分な睡眠と生活リズムを乱さないことで成長ホルモンの分泌を促進し、体の回復を促進させます。
  3. 栄養バランスの良い食事: 筋肉の回復と成長を促進するために、タンパク質、ビタミン、ミネラルが豊富な食事を摂取することが重要です。
  4. 水分補給: 水分補給は、特に活動中や活動後の疲労回復に不可欠です。適切な水分補給は、熱中症のリスクを減少させ、体の機能を維持します。
  5. 適切なトレーニングと休息のバランス: 過度のトレーニングは避け、週に数日は完全に休息するか、軽い活動に留めることで、過労による障害を防ぎます。
  6. 大腿四頭筋のストレッチ: 大腿四頭筋は、太ももの前側に位置し、膝の伸展に重要な役割を果たします。運動後にこの筋肉をストレッチすることで、筋肉の柔軟性を高め、疲労回復を促進します。壁の横で立ち、片足の足首を手で掴み、お尻に向けて軽く引くことで、大腿四頭筋を伸ばすことができま​​す。
  7. 足裏・足趾のストレッチ: 激しい運動後には、足裏や足趾も疲労します。床に敷いたタオルを足の指で掴んで引き寄せる動作を行うことで、足裏の筋肉を伸ばし、疲労回復に役立てま​​す。
  8. アイスリカバリー: アイスバスは、運動後の筋肉の炎症を抑え、疲労回復を早める効果があります。サッカー選手などのアスリートが試合後に実践しているこの方法は、家庭でもバスタブやバケツに冷水と氷を入れることで簡単に試すことができま​​​​す。

これらのリカバリー方法は、スポーツ障害を予防し、子どもたちが健康的にスポーツを楽しむための基盤を築きます。重要なのは、子どもたち自身が自分の体のサインを理解し、過度な痛みや疲労を感じたら、すぐにコーチや親に相談することです。

オーバユース障害を予防するには?

オーバーユースの障害は、特定の身体部位を過剰に使い続けることによって起こる一連の慢性的な痛みや障害のことを指します。オスグッドやシーバー病もオーバユース障害にあたります。各障害をピックアップして予防策をお伝えします。

オスグッド・シュラッター病を予防する方法

オスグッド・シュラッター病は、成長期の子どもたちに多く見られる膝の痛みの一種で、特に同じ動作や練習を頻繁にする子どもに発生しやすい状態です。予防は完全には可能ではないかもしれませんが、以下の方法でリスクを減らすことができます:

  1. 適切なウォームアップ: 活動前のウォームアップで筋肉をしっかりと温め、柔軟性を高めることが重要です。特に大腿四頭筋のストレッチが効果的とされていま​​す。
  2. 練習メニューの見直し: 過度なトレーニングや同じ動作の繰り返しは避け、練習メニューにバリエーションを持たせることで、膝への負担を分散させましょ​​う。
  3. アイスケア: 活動後の膝の冷却は、炎症を抑えるのに効果的です。氷のうで膝の皿の下の部分を冷やすことで、痛みの軽減に役立ちま​​す。
  4. 違うスポーツを行う:いろんなスポーツをするとさ、まざまな身体動作が身につきます。体の柔軟性が高まったり同じ部位に負担がかかることを防ぐことができます。

これらの予防策に加えて、身体の成長をサポートするために、栄養バランスの取れた食事と十分な休息を確保することも大切です。もし膝に痛みが現れた場合は、無理をせず適切な診断と治療を受けることが重要です。早期の対応が、症状の悪化を防ぎます。

シーバー病を予防する方法

シーバー病は、成長期の子どもたちに見られる踵の痛みを伴う症状で、主にアキレス腱が付着する踵骨の骨端核に炎症が起こることで発生します。予防は完全には難しいかもしれませんが、次の方法でリスクを減らすことができます。

  1. 適切なウォームアップとクールダウン: 活動前後のストレッチを行い、特に踵や足首周りの筋肉を柔軟に保つことが重要です。
  2. 適切な靴の選択: 足にフィットし、十分なクッション性のある靴を選ぶことで、踵への衝撃を軽減しま​す。
  3. 運動量の管理: 過度な運動やジャンプ、ランニングなど、踵に負担をかける活動を適度に制限し、必要に応じて活動量を調整しま​す。
  4. アイシング: 運動後や痛みがある時に踵を冷やすことで、炎症を抑え、痛みを緩和することができま​​す。

これらの予防策に加えて、痛みや不快感が続く場合は、専門の医療機関での診断と治療を受けることが重要です。早期の発見がシーバー病の影響を最小限に抑え、子どもたちが快適にスポーツや活動を楽しめるようになります。

ジョーンズ骨折を予防する方法

ジョーンズ骨折は、足の外側に位置する第5中足骨の基部近くで起こる骨折で、スポーツ活動中の急な方向転換や直接的な衝撃が原因で発生することがあります。予防するためには、以下の方法が有効です。

  1. 適切な靴の選択: 足にぴったりと合った、適切なサポートとクッション性を提供するスポーツシューズを選ぶことが重要です。特に、スポーツの種類に合わせたシューズを選ぶのがおすすめです。
  2. バランスの取れたトレーニング: 過度なトレーニングは避け、筋力トレーニングと柔軟性トレーニングを組み合わせることで、足と足首の周囲の筋肉を強化し、柔軟性を高めま​​す。
  3. 適切なウォームアップとクールダウン: 活動前のウォームアップと活動後のクールダウンを行うことで、筋肉の柔軟性を保ち、怪我のリスクを減らしま​​す。
  4. リスクの高い活動時の注意: 急な方向転換やジャンプが多いスポーツをする際は、特に注意が必要です。不安定な地面での活動を避け、必要に応じてアンクルサポートを使用することも考えましょ​​す。

これらの予防策を実践することで、ジョーンズ骨折のリスクを減らし、足を健康に保つことができます。もし足の外側に痛みや腫れがある場合は、早めに専門医の診断を受けることが重要です。

まとめ

皆さん!いかがだったでしょうか?成長期には必ず見られていた足の障害は実は予防できます。成長期はストレッチが習慣に根付いておらず怪我を多くします。怪我を防ぐことで成長が止まることを防ぐことも出来るので忙しいとは思いますが、出来る限りストレッチ等のケアをすることを強くお勧めします。最後まで見ていただきありがとうございましました。それでは素敵なサッカーライフを。

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この記事を書いた人

山根 慶大

Soccer Station代表の山根慶大です 現在は、サッカーステーション広島の『サッカー塾』でコーチをしており、これまで1000人以上の子供達を育成してきました。
パスやトラップなど、サッカーに必要な技術が発揮できない原因を個別で分析し、その選手の個性に応じて指導を行っております。


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