皆さん!こんにちは!サッカーステーション代表の山根慶大です。
今回は、逆足が使えないと困ってしまう理由を解説します。
試合をしていると
「左側にボールが来ると、わざわざ右足に持ち替えて相手に奪われてしまう」
「逆足でのキックになると、急に力が入らなくなってチャンスを逃してしまう」……そんなお子さんの姿を見て、もどかしく感じてしまう保護者の方はとても多いのではないでしょうか。
結論
逆足が使えると「持ち替える時間をなくし、早くプレーする」ことにあります。
逆足が使えないのは「センス」ではありません。
12歳頃までの新しい動きを吸収しやすい時期に、どれだけ「逆足を使う経験量」を積んだかが将来に大きく影響します。
最初から上手くできなくても全く大丈夫です。今回は、試合で逆足を使えた方が良い場面から、試合で逆足を使えってチャンスを作れるようになる具体的な練習方法を分かりやすく解説します。
なぜサッカーにおいて「逆足」が必要なのか?
逆足が使えるようになる最大のメリットは、「プレーにかかる時間を劇的に短縮できること」にあります。
よく「両足で同じように強いキックが蹴れた方がいいから」と考えがちですが、本質はそこではありません。サッカーは、相手と「時間」と「スペース」を奪い合うスポーツです。
逆足側にボールが来たとき、わざわざ得意な利き足へ持ち替えていると、その一瞬の間に相手ディフェンダーに寄せられてプレーを潰されてしまいます。
最初から逆足が使えれば、持ち替える時間をゼロにできるため、一気にプレーの幅が広がり、常に相手より一歩早く、優位に次の判断をしてプレーを進めることができるようになります。
実は、僕自身も高校生くらいになってから「逆足が使えないと上のレベルではプレーできない」と痛感し、そこから猛練習してかなり苦労した経験があります。「もっと小学生の頃からやっておけばよかった」という強い後悔があるからこそ、僕のサッカー塾ではわざわざ「逆足クラス」を作って指導するくらい、小学生のうちから使っておいた方が良いと思っています。
なぜ「小学生のうち(ゴールデンエイジ)」が大事なのか?

12歳頃までのゴールデンエイジと呼ばれる時期は、人間の神経系が発達するタイミングで「新しい動きや感覚を最もスムーズに吸収して身につきやすい時期」だからです。
この神経系の発達が活発な時期に、逆足で「止める・運ぶ・蹴る」といったいろんなプレーを経験しておくことで、脳と神経の回路がつながり、将来的に両足をスムーズに動かせるようになっていきます。
この時期を逃して苦手意識がガチガチに固まってから修正しようとすると、あとから何倍も大変になります。
もちろん、最初から完璧にできる子はいません。
大事なのは「上手くやること」ではなく、神経系が活発な小学生のうちに「まずは避けないで使う回数を増やすこと」にアプローチをしておくことなのです。
② 逆足が使えないと試合のどんな場面で困るのか?

試合のレベルが上がれば上がるほど、利き足だけに頼る選手はコースを限定されて自由にプレーさせてもらえなくなります。特に使えないと損をする5つの場面を紹介します。
- 1. ドリブルでカットインした時 右利きの選手が右サイドから中央へ切り込んだ(カットインした)際、左足でそのままシュートやパスが出せれば相手は対応できません。しかし、ここで右足に持ち替えてしまうと、そのわずかな時間で相手に寄せられ、大きなチャンスを失ってしまいます。
- 2. クロス(センタリング)を上げたい時 サイドの選手にとって、クロスがあげれないのは大きな問題です。逆足でクロスが上げられれば「縦突破」と「中への侵入」の両方があるため相手は守りにくくなります。しかし、逆足が使えないと、切り返したところを奪われ、ゴール前のチャンスを作れなくなります。
- 3. ゴール前のこぼれ球が逆足に来た時 一分一秒を争うゴール前では、ボールが来た瞬間に「右足に持ち替えよう」と考えた時点で相手にブロックされます。逆足のまま、迷わず足を振り抜ける感覚があるかどうかが、決定力の差になります。
- 4. 守備でクリアをしたい時 逆足が使えないとクリアが一瞬遅れたり、ミスキックになって相手にボールを渡してしまったりと、失点に直結するピンチを招きます。逆足で最低限しっかり蹴り出せれば、守備の安定感がガラッと変わります。
- 5. 相手から遠い足でプレーしたい時 サッカーでは「相手から遠い足」でボールを扱うのが鉄則です。逆足が使えれば、取られそうな時も、自分の身体をバリアのようにしてボールを隠しながらキープできます。この相手から遠くでボールを扱うスキルは、特に中学生以降のステージで圧倒的に奪われにくくなります。
逆足を実戦の武器にするためには、「まずは経験量」をベースにしながら、軸足の位置や身体の向き、重心移動を整えていくことが大切です。
また、逆足は「蹴る」ことばかりに目が向きがちですが、実は「止める(トラップ)」ことも同じくらい重要です。逆足で狙った場所にしっかり止められると、次のプレーに余裕が生まれ、全体の安定感が大きく変わります。
④ 実践で使える!逆足が上達する厳選練習方法4選

実際に僕が練習で行っている逆足が必要な場面で使えるようになる練習をご紹介します。
練習1:ドリブルからのカットインシュート
サイドで1対1になった際、縦突破とカットインの両方を狙って逆足を強力な武器にするための練習です。
- 手順: コーンを横に並べ、まずは片足で縦にボールを運びます。そこから素早く中へ切り込んで、逆足でシュートを打ちましょう。
- ポイント: 最初はシュートが弱くても大丈夫です。ゆっくりでいいので、軸足をどこに置いて、どのくらいの強さでタッチすればいいのかを考えて、重心の流れをスムーズにすることを最優先に意識してください。
練習2:トラップしてからの素早い逆足シュート
試合中にフォワードからパスを受けた時や、ゴール前のこぼれ球に反応して素早く足を振り切るための練習です。
- 手順: ゴールの前に立ち、仲間にボールを正面に投げてもらい、ワンバウンドさせます。その弾んでいるボールに向かって走り込み、コントロールして逆足でシュートを打ちます。
- ポイント: 走りながら「次のシュートが打ちやすい場所」へ身体とボールをコントロールします。逆足への苦手意識があると直前で止まりがちなので、スピードを落とさず思い切って最後まで足を振り切ることが大切です。
練習3:スピードに乗った状態での逆足クロス(センタリング)
サイドを縦に突破した際、切り返さずにそのままゴール前へ精度の高いクロスボールをあげるための練習です。
- 手順: サイドのスペースを想定し、縦に向かってスピードを上げてドリブルします。切り返さずに、そのままの勢いで逆足を使ってゴール前へクロスを上げましょう。
- ポイント: 綺麗にボールを曲げようとしすぎなくて大丈夫です。低いボールならインサイドに当てて転がし、高いボールならインフロントに当ててボールの下または横を蹴って浮かせていきます。強く蹴るよりも正確さを意識します。
練習4:オープントラップからの逆足ロングキック
相手から遠い足にコントロールし、プレッシャーを受けずにサイドチェンジや裏へのロングフィードを狙うための練習です。
- 手順: パスをもらったら、逆足を使って身体を開きながら外側にボールを止め(オープントラップ)、そのまま流れるように逆足でロングキックを蹴り返します。
- ポイント: キックが難しい場合は近い距離から始めて構いません。距離を出すことよりも、下半身から上半身までの連動を覚えて、全身を使って蹴れるようになることが先決です。トラップがズレると次のプレーが全部ズレてしまうので、次のプレーをしやすい場所に止める質にこだわりましょう。
保護者の方へ:関わり方ひとつで成長はガラリと変わる

逆足の練習において、保護者の方の声かけや関わり方は、お子さんの成長を大きく左右します。
- 技術的なダメ出しばかりをするのは逆効果 「なんで今右足に持ち替えたの!」「もっと左足に力を入れなさい!」といった感情的な声かけは、子どもにミスへの恐怖心を植え付け、さらに逆足を使わなくなる原因になります。
- 「チャレンジした選択」を100%褒める キックがズレたという結果ではなく、逆足を使おうとした「判断・選択」そのものを認めてあげてください。 「今のシーン、迷わず逆足を振り抜いたのめちゃくちゃ格好よかったよ!」という声かけが、子どもの恐怖心を消し去り、自発的なチャレンジを生み出します。
まとめ
- 逆足習得の最大の目的は、持ち替える「一瞬の時間」をなくしてプレーを速くすること
- 12歳頃までは神経系が発達する「身につきやすい時期」。まずは焦らず反復経験を増やす
- 「まずは経験量」をベースにしながら、軸足の位置や身体の向き、重心移動を整えていく
最初は誰でも上手くコントロールできずにイラだち、ミスをして落ち込むものです。しかし、小学生のうちに少しずつでも「逆足を避けない環境」を作ってあげることは、将来お子さんが上のステージでプレーしたときに、間違いなく大きな武器となります。
また、こうした技術指導の根底にある、子どもの才能を伸ばすための関わり方をまとめた書籍、『子どもの才能をつぶす親、伸ばす親。』も執筆いたしました。ご興味のある方は、ぜひホームページやKindleからチェックしてみてください!









